September 18, 2010

Hello, Goodbye

アメリカ合衆国のド真ん中で
ダウンタウンはシカゴのド真ん中で
ひたすらビートルズを聴きながら
一日中英語で課題の論文を書いている

そうして自分のアイデンティティーを誤摩化す
どこかに飛ばして別人にならなけば
手が進まない

20世紀の作曲家たち
Bartok, Carter, Ives, Schoenberg, Webernなどについて
読まなければならない本が大量にある
けれど私はこういう時
沢山のことを学んでいる、吸収している、という気持ちはない
むしろ何かを捨てていっている感覚
元々すべてを知っていて
外から得ているのではなく内側でそれに気づく感じ

生きていくことは決して何かを得ていくことではない
むしろ生きていくことはどんどん捨てていくことだな、と思う 
生きていく中で色々なものを得ようと求めるから
おかしなことになる
まず人間は「全部」を持って生まれて
そこから生きていく中でたくさんのものを排除して
大事なものだけを残していく作業を
本当はしなければいけない気がする
生まれ持っている「全部」とは
決して「可能性」という意味ではないのだけれど

だから自分の内にあるものを自分で探し出さなければいけない
そのためには
関わっていく人間もものもちゃんと選ばなくてはいけない
それをわかっていたらもう
浅く広く、人脈を広げよう、友達をたくさんつくろう、
色々な人と仲良くしよう、
生きている限りできるだけたくさんの人と出逢おうなんて
ちっぽけすぎて、とてもできない
みんながもう何者かなのに
自分は何者でもないと思うから、
また何者かになりたいと思って頑張るから
何もなくなる。見失う。
順番がおかしい、逆だよ、と言いたくなる

私は
こうして机に向かって勉強することで
色々なものを選別して捨てていって
またひとつ生き易くなる


*写真は私の部屋からの景色
シアーズタワーと市立図書館&課題の本たち