November 05, 2010

senior seminar

週に一度様々なゲストを迎えて
将来や人生についてのお話を聞く、という授業がある
音楽をしながらどのように"生きて"いくのか、
ということが主な内容なのだけれど、
いつも感じるのは、
皆ステージに立ちたいんだな、ということ
光を浴びたい、有名になりたい、名を残したい、
と思う人間が世の中にはこんなにいるんだな、と

私は自分が有名になることには
全く興味がなく、幸せを感じない
そんなことは私の魂がちっとも喜ばない 

それでもこういう職業や人生を選んで生きていく以上
嫌でも自分を知ってもらわなければならない時や
名前を売らなければならない時
アピールしなければ繋がっていかない時
自分の作品や芸術を売らなければならない時もある 
また、自分の意図しない場所で
名前だけが勝手に独り歩きすることもある 

だからこういう自分単体の気持ちと
商業的なことをちゃんと交じり合わせるのは
時々とても大変で、
傲慢に聞こえてしまったりするんだけれど、

基本的に私は、
自分が知らない人が自分を知っている、
ということはとても怖いことだと思う
そして、有名になることは
限りなく寂しくて、孤独だ
よく、有名になってから孤独が剥き出しになり
こんなつもりじゃなかった、というような
ことを言う人がいるけれど、
そんなのは有名になる前から想像がつくはず

大事なのは、その先にあるイマジネーションと
自分の幸せがなんなのか、
自分が本当にほしいものがなにかを
明確に自分がわかっていること
自分のことをちゃんと知っていることかな、と思う

例えば私の幸せは、
好きな人と手をつないで街を歩けることだとか
色々な場所を飛び回らずに一っ所に定住すること
毎日毎日同じ日々の繰り返しができること
元の家族ではなく、
自分の先に家族を持つことができ
とにかく自分が思う"普通"ができること
それだけ
それ以上でもそれ以下でもない

だからなにをするにも
目の前になにかがやってきたら
自分の幸せと照らし合わせて
自分の幸せの心の声に耳を傾けて
こっちだな、こうだな、という風に
生きている
その自分の幸せのベースが
とてもはっきりしているので
あまり迷わないし、後悔もない

毎週、様々な人生を聞いて
色々な生き方があるな、と思う
一週間の終わりにあるこの授業が、
週の中で少しずつズレてしまった自分を
またちゃんと取り戻す
とても好きな時間だったりする