July 18, 2011

久々の帰国。震災後初めての日本。

空港に降り立った時いつも一番に出迎えてくれる、
「おかえりなさい。」という看板。
私はこの看板がとても好きで、これに何度安心したかわからない。
アメリカの空港で出迎えてくれる"Welcome back!"の言葉とは違う、
日本語独特の風情。大切なもの。

帰国する度に感じる、変わる想いと変わらない想い。 
日本の街は所帯染みていて、小さな島国で空も低い。
人は皆、背も低く鼻も低く、おまけに腰も低い。
外国と比べると、画にならないことが多いけれど、 
そういう日本の画にならない"カッコ良く"ないところが、
私はやっぱりとても好き。

元々なにもなかったけれど、
どこの国にいたいかも、誰といたいかも、もうなんだかなにもない。
いつだって自分のいる場所が自分の国で、
自分の話す言葉が自分のアイデンティティーで、
どんな風に生きていたって、大切な人はいつもすぐそばにいる。
色んな場所から色んな場所へと生き動いていく度、
どんどんどんどん洗われてなにもなくなっていく。
でも、なにもないことは、
深くこだわりがあることと本当はイコールな気がする。
なにかに対して中途半端じゃない人は、
なにも持っていないフリができるように。

生きて行く中でずっと、
そうなり続けられたらいい。


*写真*
シカゴの自宅からいつも見ていた夕日
見慣れた景色のウィリスタワーと市立図書館
そして通い慣れた大学とその向こうに広がるミシガン湖